
京都市在住の宇治くん(仮)19歳のメンタルアップ
心理カウンセリング京都です。
19歳の大学2年生である京都府は京都市在住の宇治くん(仮)が、「もうメンタルが爆発しそうです」ということで来てくれました。
メンタルが爆発とは?
聞いてみると、
宇治くんは2週間ほど前から実家の近くの飲食店にアルバイトに行きだしたそうです。
大学院に進みたいと考える宇治くんの毎日のメインは基本的に勉強ではあるものの、両親や友達から「社会勉強しといた方がいい。バイトぐらいやっとけ」という勧めで、
重い腰を上げて仲良しの友達たちより数年遅れてバイトに行きだしたということです。
そのバイト先で、打ちのめされたようです。
(えっ、なんでみんなそんなにテキパキ動けるん?全員が俺より賢いかも・・・。俺って実はこんなに何もできんヤツやったん?)
というショックを受ける毎日だそうです。
中には高校生、つまり自分より年下のバイトもいるのに。
しかも同い年の女の子Aさんが特に元気で仕事ができる感じで目立ってる。
すでに自分は店長には使えないヤツって思われてる感じ。
すでにAさんは店長に気に入られてる感じ。
「俺、部活もやり切ってないし習い事しても続かへんし、親だけは自分の子供やからって優しいこと言ってくれるけど、実は社会不適合者と思うんです最近。」
「趣味はアニメとカラオケぐらい、あとはYouTubeが好きですね。こんなんじゃ大学院まで行ってもまともな会社に入れないですよね。」
って。
そう言うんです。
うーん。
いや、えーっと、そうだなぁ。
私は少々、困ってから正直に言いました。
「そう、かもね。」
すると宇治くんは表情を変えず
「やっぱり、そうですよね。」
と言い、下を向き、部屋がシーンとなりました。
重苦しい空気になりました。
そこから、話を始めました。
–
ちょっとズバズバ話していい?
「はい。お願いします。」
その、それがアカンのちゃう?
「それ?」
うん、そのネガティブ。
だってさ、まだバイト行きだして2週間やろ?
しかも働くこと自体が初めてやろ?
「はい。」
じゃあ、普通はほとんどの子は何もできんし戦力どころか荷物になって当たり前やで?
「そうなんですか?」
そりゃそうよ。だって勉強でもさ、小学校に入るまでに平仮名ぐらいは予習して、1+1ぐらいはわかるようになって、準備をしてから進んでいくやん?
「はい。」
すでに知ってることでも教科書に沿って先生に解説をしてもらいながら問題を解いて、確認したり新しく知っていくやん?
その時点でものすごい丁寧に手間と時間を掛けて勉強していく感じやのに、
予習と復習と宿題までするようになっていって確実に覚えていくようにする訳やん?
小中高大って16年間もかけて勉強していくやん?
ほんで、
宇治くんはバイト行きだして2週間やろ?
「はい。」
バイト仲間のAさんは店に入ってどれぐらい?
「えーっと、来月で丸3年って言ってました。」
そっか。わかりやすいやん。
「わかりやすいですか?」
小学校に入学して2週間目の宇治くんと、4月から4年生になるAさんやろ?
「あぁ!なるほど。」
まだ一人で登下校するのも親は心配してるような時期で、まだ勉強らしい勉強は始まってないような時期やん?
「はい。」
それに比べて、もう小学校4年生にもなれば国語算数理科社会、体育に道徳に保健に音楽、英語やらパソコンやら図工やらって、科目も増えて
でもそれが当たり前やから、そういうモンやとして毎日こなしていくやん?
自分で翌日の準備もできるようになってるし、宿題もやるようになってる。
「たしかに。」
実際の年齢としては同い年でも、働きだしてからはそういう開きがある訳やん?
しかも色んなバイトとか仕事を経験していく人もいるし、一か所でずーっと経験を続けていく人もいる。
どんな形でも経験値は増えていくよね。
そんな中で、そもそも働くこと自体が初めてな宇治くんがAさんと同じようにテキパキ動けたらその方がスゴいやん?
「そうか、そうですよね。」
うん。だから今は、まずは働く感覚そのものに慣れていく時期であって、まだまだ今のバイト先の仕事を時間かけて覚えていったらいい時期と思う。
で、仕事を覚えていくペース、仕事がこなせるようになっていくペースが早いか遅いかを分けるのがモチベーション。
「モチベーション・・・」
そう。なんとなくなんでかポジティブな人と、なんとなくなんでかネガティブな人がいたら、
どっちの方が人に好かれる?覚えが早い?
「ポジティブですよね・・・」
やろ?今は仕事がテキパキできんでも仕方ないし誰も嫌なふうに思ってないハズ。
それよりも『今はそういうモンよな』って思いながら前向きに1つ1つ仕事を覚えていくことが一番大事で、
それって仕事の内容とか種類とか、店とか会社は関係なくて、まず自分の気の持ちようなんよ。
「なるほど・・・」
モチベーションとか、やる気とか、ポジティブとか、いくつか言い方はあるけど、仕事ができる人はとにかくまず考え方が前向きなんよ。
「はい。」
そこから変わっていこう。自分の中での思い方なら自分次第なんやから難しくないやん?
「そう、ですかね。なんか僕、基本的にマイナス思考なんですよ。」
そのためにウチに来たんやろ?ほんで「なるほどー」って思ったんやろ?
「それは確かに。今は明日のバイトが嫌じゃなくなりました。」
そやろ?わからんようになるたびに来たらいいから。何回も同じ話をして、何回も同じように前向きになったらいいから。
だんだん他の人にも相談できるようになったり、言い方とか話し方もわかるようになってくるから。
何より、バイト先のみんなは「今は仕事を覚える時期」って感じで見てくれてるハズやから。
「そっか。そうですよね。」
–
という感じで昨日、3回目の同じ話を繰り返したところです。
そろそろ働き出して1ヶ月。手応えというか感覚というか、徐々に慣れてきたようです。
がんばれ宇治くん。
心理カウンセリング京都でした。